はじめに
投資を始めたばかりのころ、私は「資産のリスク分散」をとにかく意識していました。
「両学長 リベラルアーツ大学(以下、リベ大)」の動画を視聴しながら、貯金と給与からインデックス投資・高配当株への投資をスタート。
資産を増やすことと同じくらい、「減らさない工夫」も大切だと思うようになったのです。
そんなタイミングで、たまたま口座を開設していたメガバンクから電話がかかってきました。
「資産運用や保険について相談しませんか?」という案内です。
ちょうど無リスク資産への分散を考えていた私は、「これも何かの縁かも」と思い、話を聞いてみることにしました。

銀行で勧められた生命保険
銀行支店に出向いてみると、担当の方はとても丁寧に話を聞いてくれました。
私は、株の暴落があっても生活が揺らがないように、「貯金のように少しでも増える方法」を考えていると伝えました。
すると、提案されたのは「5年間で必ず1.94%増える(貯蓄型)生命保険」でした。
仕組みを簡単に言うと、
- 契約のメインは生命保険(年末調整で生命保険控除の利用可)
- 契約から4年間は途中解約すると元本割れ
- 5年目に解約すれば、1.94%の利息がついて返ってくる
という内容でした。
当時の銀行の普通口座利息が 0.01% だったこともあり、リスクが低く、銀行窓口からの紹介という安心感もあり、当時の私は迷わず契約しました。

5年経って振り返ってみると
契約したのはコロナ禍の真っ只中。
経済も不安定で、「安全に増やす」という選択に納得していました。
しかし、5年が経過する今振り返ると、当時とは状況が一変しています。
インデックス投資や高配当株の株価はこの数年で大きく上昇。
「1.94%の利息って……少なかったな」と感じるのが正直なところです。
ただ、よくよく考えれば、途中4年間は元本割れするという点で、銀行と保険会社がしっかり利益を確保する仕組みだったのでしょう。
契約者が支払った保険料の一部が、販売手数料や運用費用として差し引かれ、残りを保険会社が運用して利益を出す——そんな構造なのだと思います。

“安全” の裏にあるコスト
コロナ禍からの5年間の相場環境だけを見れば、たしかに物足りない結果です。
けれど、もしこれが「株価が大暴落した5年間」だったら、逆にありがたく感じていたのかもしれません。
とはいえ、やはり「資金が拘束される」というのは無視できないデメリットです。
急な出費があっても、自分のお金なのに途中で引き出せない。
しかも解約すれば元本割れ……。
5年経過した今の自分から見れば、そのリスクの方が気になります。

学んだことと今の考え
リベ大やリベシティで学びを重ねた今の視点から見ると、
「無リスク資産=保険」ではなく「無リスク資産=貯金」で充分だと思います。
貯金なら、いつでも引き出せるし、資金拘束もありません。
また、保険に安心感を感じていた自分もいましたが、実際は「自分で貯めておくこと」と大きな差はないのでは? と今は感じます。
車の車両保険なども同じで、「何かあったら安心」と思いつつ、実際に起きなければ掛け捨てと同様で、起きても次年度の掛け金が上がる——。
それなら、日々の貯金で備える方が自分には合っていると考えるようになりました。

まとめ
今回の生命保険は、最終的にプラスで満期を迎えられそうです。
ただし、お金を「増やす手段」としての保険は、もう選ばないと思います。
リベ大でも言われているように、
「人生が破綻する出来事に備える保険だけに入る」
この考え方がしっくりきます。
つまり、
- 掛け捨ての生命保険
- 火災保険
- 自動車保険(車両保険を除く)
この3つで十分。
それ以外は、貯金や投資で備えるのが現実的だと感じています。
保険も投資も「入って安心」ではなく、将来どんな目的でお金を使いたいのかを考えることこそが、資産を守る第一歩だと感じます。
そして、自分にとっての “安心のかたち” を見つけていくことが、心の余裕にもつながっていくのだと思います。



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