【楽天証券対応】配当金の受取額が合わない理由と正しい計算方法(国内株・外国株)

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FIREとお金

はじめに

高配当株投資を始めると、最初の楽しみはやはり「配当金を受け取る瞬間」ではないでしょうか。

私もYouTubeの「両学長 リベラルアーツ大学」チャンネルをきっかけに、高配当株投資をスタートしました。
銀行預金しかしてこなかった自分にとって、初めて口座に「配当金」が振り込まれたときの喜びは今でも覚えています。

ところが、数回受け取っていくうちに、ふと気づいたことがありました。
――「あれ?税金を引いたあとの振込額が、計算と合わない…」のです。

各社から届く「配当金計算書」には、株数や1株あたりの配当額、配当合計額までは記載されていますが、実際に「手取りとして入金される金額」は書かれていません。

配当金には20.315%(所得税+住民税)の税金がかかるのは知っていましたが、実際に受け取る金額を自分で計算してみると、微妙に一致しません。
しかも、外国株ではその誤差がさらに大きくなりました。

この記事では、私が試行錯誤の末にたどり着いた
国内株・外国株それぞれの配当金計算方法』
をまとめています。

GoogleスプレッドシートやExcelでの計算式も紹介していますので、
配当金の仕組みを正しく理解したい方や、管理シートを自作したい方の参考になれば幸いです。



この記事内容の前提条件

  • 証券会社:楽天証券を使用
  • 口座は「特定口座(源泉徴収あり)」を使用
    (NISA口座の場合は税額計算は不要で、全額が振り込まれます。)
  • 外国株の配当金は「円貨受け取り」

※ 他の証券会社を利用している場合、端数処理(切り捨て/切り上げ)の方法などが異なる場合も考えられます。必ずご自身の証券会社の仕様を確認してください。

国内株式の配当金の計算方法

まずは国内株から。
基本的な流れは「①総額の計算 → ②税金の計算 → ③振込額の計算」です。

計算に使う項目

  • 所有株式数:a(株)
  • 1株あたり配当金:b(円)

計算手順

  1. 配当金総額c = a × b(1円未満切り上げ)
    Excel関数例:=ROUNDUP(a*b,0)
  2. 所得税(+復興特別所得税)d = c × 15.315%(1円未満切り捨て)
    =ROUNDDOWN(c*15.315%,0)
  3. 住民税e = c × 5%(1円未満切り捨て)
    =ROUNDDOWN(c*5%,0)
  4. 実際の振込額f = c − (d + e)
多くの方が「1円未満は四捨五入」と思いがちですが、実際には「所得税・住民税で切り捨て」、「配当金総額は切り上げ」という扱いになっています。
この違いだけでも、数円〜数十円の誤差が生じることがあります。

楽天証券での確認方法(PC)

  1. ログイン後、右上の「マイメニュー」をクリック
  2. 画面中央付近の「配当・分配金」をクリック
  3. 表示期間が既定値では昨日までの過去1ヶ月分の配当の表示がされるため、「数量」「単価」を確認
    ※ 「税額」や「受取金額」の計算結果も確認可能です。

外国株式(米国)の配当金の計算方法

次に外国株(米国)の場合です。
日本株との違いは、「為替レート」と「申告レート」の2種類のレートが関係してくる点です。

計算に使う項目

  • 所有株式数:A(株)
  • 1株あたり配当金:B(ドル)
  • 為替レート:C(円/ドル)
  • 申告レート:D(円/ドル)

計算手順(円貨受け取りの場合)

  1. 配当金総額E = A × B
  2. 外国源泉税F = E × 10%
  3. 外国配当額(円換算)G = (E − F) × C
  4. 国内課税用の金額H = (E − F) × D
  5. 所得税I = H × 15.315%
  6. 住民税J = H × 5%
  7. 実際の振込額K = G − (I + J)
日本の税金(I+J)は「外国配当額(G)」ではなく、「国内課税用の金額(H)」をもとに計算されます。
そのため、為替レートが異なると、振込額に差が生じます。
最初は「損しているのでは?」と思いましたが、実際はこのように2種類のレートを使う仕組みがあると知り、納得しました。

楽天証券での確認方法(PC)

  1. ログイン後、右上の「マイメニュー」をクリック
  2. 画面右側付近の「取引報告書等(電子書面)」をクリック
  3. 「取引残高報告書」の情報が初期表示される
  4. 「外国株式 [配当金・還付金]のお知らせ」をプルダウンメニューから選択し、「表示する」ボタンをクリックし、確認したい日付の電子書面の「閲覧する」ボタンをクリック
  5. 「外国株式 配当金のお知らせ」が表示されるため、「数量」「単価」「為替レート」「申告レート」を確認
    ※ 「税額」や「受渡金額」の計算結果も確認できます



さいごに

今回紹介した計算式は、私が「配当金管理スプレッドシート」を自作しようと思ったのがきっかけでした。

配当金計算書に誤りがないか確かめたい――そんな小さなきっかけから始まりました。
結果的に「年間の配当金振込額が一目でわかる」「ライフプランに反映しやすくなった」という嬉しい副産物がありました。

今では、配当金の明細を受け取るたびにスプレッドシートを更新するのが小さな楽しみになっています。

もし、あなたも「自分の配当金手取り額を正しく把握したい」と思っているなら、この計算方法を取り入れてみてください。
数字が見え方が、きっと少し変わってくるはずです。

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