はじめに
お金との付き合い方は、人それぞれの経験や時代背景によって大きく変わります。
私自身も、幼少期から現在にかけて「お金をどう扱うか」という意識は、少しずつ形を変えてきました。
この記事では、私がどのようにお金と向き合ってきたか、そして今どんな考え方にたどり着いたのかを振り返ってみたいと思います。

幼少期──「お金は貯めるもの」
子どものころから「お金は貯めるもの」という意識が強くありました。
小学校低学年の頃は、1日30円のお小遣いをもらって駄菓子屋に通っていた記憶があります。
※現在50歳半ばのおっちゃんの小学生時代ということでご理解ください…(^^;
高学年になると、毎月のお小遣いの残りとお年玉を合わせて、親に連れられて銀行や郵便局へ貯金をしていました。
欲しいものがあっても買えないときは苦痛を感じつつも、「使わずに貯める」ことが自然だったように思います。

学生時代──物欲よりも慎重さ
学生時代も衝動買いをすることはほとんどなく、欲しいものがあっても「高いなあ」と感じてなかなか買えませんでした。
中学生時代に麻雀も覚えましたが、賭け事は怖くてできず、ただルールを覚えて楽しむだけ。
「損をするのが怖い」という感覚は、この頃からすでに根づいていたと思います。
唯一の大きな買い物は、当時30万円ほどしたパソコン(PC-9801)。
かなり緊張しながら今まで扱ったことのない大金を持って販売店へ電車で向かい購入したことを今でも覚えています。

社会人初期──「貯めること」が当たり前
社会人になってからも、お金に対しては堅実すぎるほど保守的な考え方でした。
- 借金や分割払いは「利息を払うのが嫌」という理由で避ける。
- クレジットカードは「使いすぎそうで怖い」から持たない。
- 投資は「株=危険」と思い込み、貯金だけが安心。
そんな中、社会人10年目前後の頃「先物取引をしませんか?」との電話勧誘が自宅にかかってきました。
ちょうど新しいパソコンが欲しいと思っていたこともあり、「30万円ほど稼げればいいか」と安易に手を出してしまいました。
当時は電話でしか取引できず、相手の言うまま売買を繰り返すうちに損失が膨らみ、数百万円の含み損を抱えることに…。
新入社員時代から積み立てていた財形貯蓄を解約してようやく清算できましたが、人生で最も高い「勉強代」になりました。
この経験以降、「借金をしない」「貯金こそが安心」という意識はいっそう強くなりました。

社会人中期──堅実な生活リズム
給料が入ると、事前に決めていた生活費分だけを給料日に引き出し、残りは口座に残す。
それが自然と「貯金」になっていきました。
賞与が入っても同じように一定額だけ引き出し、使わなかった分は貯蓄へ。
つまり、「半分引き出して、半分貯金」という習慣がいつの間にかできていたのです。
この頃は、平日は実家と会社の往復、休日は家でゲームをするインドア生活。
お金を使う機会も少なかったこともあり、この半分生活で充分に暮らせていました。
家計簿も自作のExcelフォーマットで管理し、入金・出金をすべて記録。
地味な習慣でしたが、この積み重ねが将来の安心につながっていきました。

40代後半──生活の変化と考え方の更新
実家を出てマンション暮らしを始めた頃も、基本的な考え方は変わりませんでした。
借金はせず、クレジットカードも一括払い限定。
ただ、当時の私は「貯金しか知らない」状態。
投資=ギャンブルという考えが抜けず、資産を増やす手段は銀行預金と利息だけでした。
そんな中で、部署異動によるストレスから心身のバランスを崩し、休職することも経験しました。
その期間に出会ったのが「リベラルアーツ大学 両学長」(以降「リベ大」)のYouTubeチャンネルでした。

転機──学び直した「お金の基礎」
リベ大の動画を通じて、初めて「お金の増やし方」を体系的に学びました。
- キャッシュレスの利便性を理解して、現金派から電子決済派へ。
- 少額からの株式投資を学び、実際に始めてみる。
- 国民皆保険制度を理解し、必要のない保険を見直す。
これまで貯金一筋だった私は、お金を「守る」だけでなく「活かす」方向に少しずつ意識を変わっていきました。

退職後──「貯める」と「使う」のバランスへ
会社を退職する直前から、資産運用と支出の最適化を意識するようになりました。
独自の家計簿から必要な生活費の目安をつかみ、配当金と貯金の取り崩しで、年金受給開始まで生活できる見通しを立てることができました。
これまでの堅実な貯金習慣が「安心して次のステージへ進むための力」になったと感じています。

おわりに──お金は「守る」だけでなく「整える」もの
お金がなくなることへの恐怖から、長い間「借金を避け、貯金一筋」で生きてきました。
それでも今は、時代の変化に合わせて「守る」と「増やす」のバランスを意識するようになりました。
いまや株投資は、NISAやiDeCo、スマホ完結の投資アプリなど、手軽に始められる環境が整っています。
お金を貯めるだけでなく、上手に育てていく時代です。
収入の一部を自動で天引きするのもよし、私のように「使う分だけ引き出して残りを貯める」のもよし。
大切なのは、自分に合ったルールでお金と向き合い続けること。
そして、15〜20年先を見据えて、今からできる一歩を踏み出してみませんか。
未来の自分を支えてくれるのは、今のあなたの「ちょっとした行動」かもしれません。



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