はじめに
コロナ禍の頃、リベ大(リベラルアーツ大学)のYouTube動画を見始めたころ、私はすでに自分なりの家計簿をつけていました。
しかし、視聴開始から数年後のある時期に「家計管理」をテーマにした動画が続いたことで、 「お金の使い方」そのものを見直すきっかけになりました。
それまでの私は、支出を抑えること=正しい家計管理だと思っていました。
「とにかく節約する」「無駄を減らす」
それが「堅実な生き方」だと信じていたのです。
予算という考え方もあまり持たずに「収入を超えなければいい」という感覚で、お金を使う際にも「支出を減らすこと」を優先していました。
でも今思えば、それは「お金を使う目的」が抜け落ちていた状態だったように思います。

予算を立てるという考え方
リベシティに入ってから、「予算を立てる」ことの本当の意味を学びました。
単に支出を抑えるのではなく、 将来のライフプランを考えた上で、今どれだけ使ってよいかを把握すること。
この考え方を知って、初めて「お金を使う安心感」というものを感じました。
以前の私は、
「自分が苦労を受け入れれば余計なお金を使わずに済む」
という考え方を持っていました。
例えば100kmほどの車移動でも、高速道路を使わず下道で時間をかけて運転する。
少しの出費を惜しみ、時間や体力を削ってでも節約する——そんな生活が当たり前でした。
若いころはそれが普通で満足感がありました。
「無駄を省いている」という自己満足があったのかもしれません。
けれど、今は違います。
「お金を使うことで、自分の時間を買う」
——そんな発想を持てるようになりました。
家計簿を通じて、
「どこにどれだけ使ったか」ではなく「なぜ使ったか」に意識が向くようになったのです。

FIRE後に変わった「使う力」
会社を退職してリーンFIRE生活を始めてからは、まさに「使う力」が試されるようになりました。
働いていた頃は、給与が毎月入る安心感があり、「来月また補える」という感覚がどこかにありました。
しかし、FIRE生活では入ってくるお金が限られており、その中でどう使うかが、暮らしの快適さを大きく左右します。
そんな中で、リベシティで学んだ考え方をもとに、次のような使い方を意識するようになりました。
- 時間短縮:時短家電の導入、オフ会参加のための新幹線・特急電車利用、1Password・MoneyForward ME・Amazon Prime・YouTubeプレミアムなどのサブスク活用。
- 自己投資:資格取得(簿記3級・FP3級・中型バイク免許)、コミュニティ参加によるつながりづくり。
- 豊かな浪費:両親への携帯電話プレゼント、友人への贈り物。
- 健康:定期健診・歯科検診など(ここはまだ課題です…)。
使い方を考え直した直後は「使ってしまってもいいのかな?」という躊躇がありました。
長年の「節約思考」が染みついていたからです。
けれど、使ってみると後悔はなく、むしろ「このお金は意味のある使い方だった」と感じることが増えていきました。
お金は我慢のためではなく、自分や周囲を豊かにするために使うもの。
この感覚が少しずつ、自分の中に根づいていきました。

これからの「使う力」
今後は、上記の考え方をベースに、次のような使い方をしてみたいと思っています。
- 友人へのプレゼントや、自分が心から欲しいと思うものの購入。
- 旅先への移動手段として、飛行機の利用や新幹線ではグリーン車を使ってみること。
これらは贅沢というより「自分にとっての価値ある支出」を狙ったものです。
リベシティで学んだ「予算内なら使い切ってもいい」という考え方のおかげで、「罪悪感のないお金の使い方」ができるようになってきました。
たとえば、以前は「無駄な出費」と考えていたものも、今では「これは未来への投資かもしれない」と感じることがあります。
それが「お金を使う視点の変化」なのだと思います。

おわりに
以前の私は、使うことに慎重で、少しの贅沢にも「もったいない」と感じていました。
けれど、今では「使うことにも知識が必要」と思えるようになりました。
お金は、貯めるだけでは完成しません。
使ってこそ、その価値を実感できるもの。
そしてその「使い方」こそが、今後の自分の生き方を映す鏡のような気がしています。
これからも「予算の中で気持ちよく使う」ことを心がけながら、お金との付き合い方を少しずつ磨いていきたいと思っています。
そして、お金を使うことを「消費」ではなく「選択」として捉え、その選択を積み重ねることで、心にも余裕を生み出していけたらと思います。



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