はじめに
私は現在、ゴールド免許を持っています。
普段は安全運転を心がけていますが、実は、これまでに2度の人身事故を起こした経験があります。
どちらも「ほんの一瞬の油断」が原因でした。
今回は、そのときの出来事と、そこから学んだことを振り返ってみたいと思います。

1回目の事故:焦りから生まれた不注意
最初の事故は、休日の夕暮れどきの帰宅途中でした。
駐車場まであと少しの片側1車線道路で、目の前を走る車がかなりゆっくりと進んでいたことに少しイライラしていたのを覚えています。
信号のある交差点を越えた次の十字路でその車が左折したのを見て、思わずアクセルを踏み込みました。
その瞬間、進行方向の車線中央に乳母車を押しながらゆっくり歩くおばあさんの姿が目に入りました。
慌ててブレーキを踏んだものの間に合わず、後方から衝突。
おばあさんは頭から血を流していましたが、意識はあり、すぐに救急車で病院へ運ばれました。
先ほど左折した車の運転手がおばあさんが気になっていたようで助けに来てくれ、救急車と警察を呼んでくれたことが本当にありがたかったです。
初めての人身事故ということもあり、気が動転して何をすればいいのか分からない状態でした。
その後、警察の現場検証およびパトカー内での事情聴取が終わってから、教えられた病院へ向かいました。
ただ、そのときの記憶が残っていません…。
事故後の救急車や警察を待っている間か、事情聴取後か、それとも帰宅後かも忘れてしまいましたが、自動車保険会社に電話連絡をして事故の発生を伝えました。
被害者家族の方と直接やりとりも何度もありました。
私の一挙手一投足に苦言を呈されたり、通院の交通費を一時的に立て替えたこともあります。
「保険会社がすべてを対応してくれるわけではない」 ことを実感し、精神的にも大きな負担を感じました。
ただ、この対応を行ったことにより、社会での自分の責任というものをある意味学ぶことができた貴重な体験となりました。

2回目の事故:深夜の交差点で
2回目の事故は、それから数年後の深夜。
お客様先からの帰り道、もうすぐ駐車場に到着するという場所での出来事でした。
信号が赤となり減速をしていたタイミングで交差点手前の十字路に差しかかった瞬間、横道から原付きバイクが突然飛び出してきて、衝突しました。
まわりに誰もおらず、私自身が救急車と警察に連絡しました。
そのときの詳しい状況は覚えていませんが、バイクに乗っていた人は若いお兄さんだったこともあり、意識もはっきりしていたことが救いでした。
このときも現場検証と事情聴取が行われ、相手の病院を教えられて向かいました。
病院では被害者家族から「優先道路をあなたが突っ込んできたんですよね!」と言われました。
こちらが優先道路であったことを説明し、理解をいただいた上で、改めて謝罪をして帰宅しました。
おそらく、相手の家族からすればそう感じられたのだと思います。
後日、警察署で再度事情聴取を受け、偶然相手と駐車場ですれ違いましたが、お互いに特に言葉を交わすことはありませんでした。
2回目の事故は、どうも相手側の過失が大きかった扱いとなったようで、特にこじれることもなく、保険の手続きも無事に終わり、今回はそれ以上のやりとりはありませんでした。

事故を通して変わった意識
2度の人身事故を経験して、私の運転の意識は大きく変わりました。
今では『~かもしれない運転』がすっかり身に染みついています。
車の中では一人カラオケやラジオを楽しみながら、焦らず、譲り合いながら、のんびりと運転することが習慣になりました。
出かけるときも時間に余裕を持ち、急がない。
そんな気持ちの余裕が、安全運転につながっていると感じます。
今でも運転中に、スマホを見ながら運転している人や、信号の変わり際に無理に突っ込む車を見かけることがあります。
そんなときは、自分の事故の経験を思い出し、「自分は同じことをしないようにしよう」と強く思います。

おわりに
事故を起こした瞬間というのは、どんな言葉でも言い表せないほどつらいものです。
被害者の方のことを思うと、後悔と反省の気持ちは今でも消えません。
自分にできることは、過去の過ちから学び、
同じ過ちを繰り返さないように心に刻み行動すること
だと思っています。
そして、あのとき感じた「怖さ」や「反省」を忘れずに、これからも穏やかで安全な運転を続けていきたいと思います。



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